先日、お客様から熟成ってどういうしくみというような会話になったので、
ちょいと、熟成のお話を少し、、、 たまには真面目な感じで。
ウイスキーの色と味と香りはどのようにできるんでしょう・・・
それは、、、
まず、色。
色は樽に含まれるポリフェノールによって色が付きます。
ポリフェノールのタンニン質によってあの琥珀色になるのです。
・・・なかにはカラメル添加のものもありますが。。。(笑)
次に香り。
樽に含まれるリグニンが何月とともに分解して、甘い香りのバニリン(バニラの主成分)
といった香りを生み、樽の内部の隙間や樽材を通して空気とウイスキーが触れあい
成分の一部が酸化し、さらに二次的な反応を引き起こし、ウイスキーの成分が
どんどん複雑さを増していき、香味が変化し熟成反応が促進します。
そして、モルトの脂肪酸とアルコールが反応。
これによって、脂肪酸エステルという芳香成分が生まれる。
いわいるエステリーと呼ばれる甘く華やかな香り。
そう! これがウイスキーの芳香成分なんです。。。
バラといったフラグラント。バナナ、洋梨、リンゴなどのフルーティ。
そして熟す前のメロンの香り。これは酢酸エチルによるものだが、メロンの香りが強すぎると
セメダインの匂いとなって現れる。
ここまでくると、ちょっと飲んでいるときに感じるテイストですよね。
そして、、
小さな水の分子が集まって大きなアルコールの分子を包んでいく現象が生じます。
この結果、アルコールの刺激が弱まり、まろやかさが生まれてきます。
長い年月をかけ、、
ウイスキーが樽の隙間を通じて少しずつ蒸発し、代わりに外気を取り込んでいます。
いわば呼吸をしているわけです。
この過程で、未熟成香の一部が蒸散して成分の濃縮が生じ、熟成が進みます
原酒は樽材を通して年間約2~3%が蒸散してなくなります。
と、ながなが書きましたが、、、
ここまでの話になるとお店ではあまりできませんし、、
飲んでる時にはこんなややこし話をしたら、眠くなりますもんね。。。
だから、こうでいいんです。
ウイスキーは 『 店主の分け前 』 で美味しくなるんですと・・・
違う、違う。。
『 天使の分け前 』 でしたね。。(笑)
少し補足しとくと、、
これらすべて貯蔵樽に均一に生じる訳ではなですい。
ニューポットのタイプ、樽の材質、大きさや古さ、貯蔵場所の気候風土をはじめとした
諸条件などの要素が絡み合って、複雑な反応を見せる。
そして年月という時の技が必要です。
ここではこう書きましたが、
飲むときには熟成の理屈を知ることより、私たち飲み手は
『 時の技 』というウイスキーの抱いた
『 ロマン 』 に酔いしれながら飲む。。
これでいいのだ~
真面目な感じで・・・といいながら、
どうしても最後はこうなってしまう。。。(笑)
Posted by wakasan
マスターの本、ブログをまとめたものでも、改めて書いても、ハードカバーでがっつり作っても売れそう!って、なんか今日の記事で確信しました!私は買いますよ(^^)vイメージは、黒い表紙な感じ。←と一人妄想が膨らむ(笑)
そしてなんかやっぱりcaskで飲みたいなあって思いますね~。ふらっと行くかぁ?また?遠いけど、何か?(笑)
Posted by CASK愚主
>wakasanさん
またまた、、そんなこと言っちゃって・・・
では、100部ほど発送しときます(笑)